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創作のメモとか趣味の弓の話とか色々。 予告無しに腐女子発言があるのでご注意。
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「だったら何で白を殺さなかったの」

簾飛の瞳が一瞬翳りを見せたが、彼女はすぐにまた凛として真っ直ぐに少年を見つめた。

「体面てもんがある。今は裏切り者を処刑してる閑はない」

少年の顔が歪んだ。白龍の顔も、歪んだ。

「……うそつき」

簾飛が吐き出す。

「……さっきから何なんだお前は」

「殺せばそれで終わりなのに。それをわざわざ投獄したりして。……白を信じたいと思っているのは謳阿くんじゃないか」

「いきなり何言ってんだ。憶測でものは言うもんじゃないぞ」

「憶測じゃないよ」

「憶測だろうが! お前の判断で勝手に俺の感情を決めつけんじゃねえ!」

「だったら何でそんな泣きそうな顔で白を見ているんだ!」

「この豎子……!」

振りかざされた拳を前に簾飛は瞳を閉じることなく、瞬きすらしなかった。
少年の拳を止めた黄龍は無言のままで一歩下がる。

「意地を張ってる場合じゃないんだよ。言いたいことがあるなら言わなきゃ駄目なんだ」

「……はっ。じゃあお前は聞けんのか……」

少年が低い声でうめく。
暗い光を宿した眼差しが白龍を一瞥し、そして再び簾陽を捕らえる。

「お前は、自分の親に、自分が嫌いかって聞けんのか。自分はもう要らないのかって、自分を信じられないのかって、聞けんのかよ!」

一瞬返答に詰まった簾飛だったが、しかしすぐに叫び返した。

「聞かなきゃいけないときはあるよ! 向き合わなきゃいけない真実はあるんだよ! 謳阿くんが信じられないのは白じゃなくて、白を信じられない自分じゃないの?」

「……」



+++



簾飛と謳阿の喧嘩。
これだと簾飛熱血過ぎかな。
いやしかし14歳なんだから少しくらい青臭いことやってもいいかね。
うん。
メモ。
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プロフィール
HN:
カナメトキ
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性別:
非公開
自己紹介:
多趣味。
アンテナが多すぎて一番が決められない。

時々ネガティブ。
低空飛行多し。

創作はラノベのようなそうでないような。
堅苦しいファンタジー書きを目指している。

中国やトルコやモンゴルが好き。
歴史学と民俗学のフィールドに生きる。

感情的になりやすくかなりタカ派。
過激な発言で他人を害しやすい。
直さねばとは思うものの、難しい。
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